子育てに悩んでいるママの息抜きにちょうどいい!!
『ママはテンパリスト』は、漫画家東村アキコによる、育児エッセイ漫画である。育児漫画が「5万部を超えればヒット」と言われる中で、100万部を売り上げた、言わずと知れたヒット作だ。
子育て漫画というよりは、東村アキコのギャグ漫画の真骨頂とも言っていい作品である。子供のいない人でも楽しめる、エンターテイメント性に溢れた作品になっているのだが、子育て漫画としては疑問や嫌悪を感じる人もいるかもしれない。
ひと言でいえばハチャメチャなのだ。マニュアル通りの母親、育児では決してない。理想の母親像なんてどこにも描かれていないし、正論で塗り固められた育児もしていない。それどころか、大人げない対応やひどい発言だらけで、作者の息子「ごっちゃん」の成長を読者が心配してしまうくらいかもしれない。
でも、そこが安心するのだ。「こんなにズボラで、個性的で、ひどいこと考えて言っちゃうママもいるんだ。私も、もうちょっと肩の力を抜いても大丈夫かもしれない」と、今子育てに悩んでいるママは思えるようになるかもしれない。息抜きにぜひ読んでみてほしいおすすめの漫画である。
ごっちゃんの可愛くて、面白くて、イケメンなエピソードも、笑えて癒されるのでおすすめだ。ただし、参考になったり勉強になったりするかというと、そうでもない。過激な子育てが繰り広げられているので、真似をするのはおすすめしない。