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キャラクターとストーリーの両立
この作品のいい所は、まずなによりもにキャラクターがかわいい、かっこいい所である。その中で私は、「ジェイル・マードック中尉」と「ハーズ大尉」をおすすめする。
ジェイルは、鉄のような硬さの信念を持っており、そのうちの1つに「悪人はこの手で裁く」というものがある。本来ならジェイルはもっと上官になれるのに、そうならず自ら前線に赴いていく姿にあこがれる。
さらにハーズ大尉は、最初にリヒトーと会った時のキリッとした目線や、部下に対して指示を出すところもかっこいいが、そのあと和解して軍人の英雄であるリヒトーと握手をした時の笑顔がとてもかわいい。ギャップが好きな人はぜひハーズ大尉に注目して読むといいだろう。
その他にも、キャラが濃い人物や、涙を流してしまうような境遇の人物など、様々な個性を持ったキャラクターがいる。登場人物が多くて、覚えるのが大変かもしれないが、その分読んでいて飽きる事がない。その個性を生かして様々な伏線に繋がっているところは、何回読み返しても面白い原因になっていると思う。
伏線で言えば、この物語が始まって1ページ目から伏線を挟み、10巻後ぐらいに回収するなど、鳥肌が立つ表現が細かいところまであるのだ。5回ほどは読み返してほしい作品。ぜひ購入して本棚に置いておいてほしい。