プランダラ / Plunderer

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プランダラ / Plunderer
10

毎話鳥肌の立つ作品

ほぼ毎回鳥肌の立つような伏線回収や、とても面白い展開を繰り広げてくる。
ネタバレになるが、私が鳥肌が立ったところで1番記憶に残っているところは、「廃棄戦争」の由来の所だ。国連軍の侵攻が第13特設軍学校に対して始まってからの展開で、そこから由来の説明に持っていく方法がうまくて、作者の「水無月すう」先生に尊敬を覚えるぐらいだ。
ところでこの場面では、現代より300年前にテレポーテーションした世界が描かれている。その時代では生産できる食料の量に対して生きている人間の数が多すぎる。そんな中で、世界中がその世界をだまし、戦争を仕掛けてくる。その戦争の目的は資源の為、もしくは土地の為ではなく、増えすぎた人を減らす、つまり人を「廃棄」する戦争ということ。そこからすべてが始まったと考えると、わくわくが止まりまらない。
あともう1つ、離人がシュメルマンの養子になり、「パパ」と呼んだ時にはシュメルマンも泣いたが、読んでいる私も感動で泣きそうになった。その子供が大好きな事が、これからの展開に対して、とても重要な役割をしていた。読んでいく度にそのことが分かってくるから、そこでも伏線が含まれていたと知ると、もっと読みたくなるようになってしまう。
もう完結しているから一気読みするのがおすすめ。