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単なる卓球アニメではない
『ピンポン』は松本大洋の漫画を原作とするアニメーション作品です。松本大洋と言えば友情を描く作品が多く、『ピンポン』も例外ではありません。
舞台は高校の卓球部で、独特なタッチの絵が印象的です。アニメでも漫画のカット割りを取り入れていたり、違和感のない声優さんの演技もあり、漫画読破勢にも受け入れやすいのではないでしょうか。
主人公の星野裕(通称ペコ)は愛嬌のあるキャラクターで、才能があるにも関わらず、昔通っていた「卓球場・タムラ」でダラダラと卓球を続けていました。そんな姿をペコの友達である月本誠(通称スマイル)は冷めた目で見ていたようです。
しかし「卓球なんて死ぬまでの暇つぶし」というセリフは、本気のようで本気ではなかったんだと、作品を見ていくうちにわかります。
昔スマイルは「ロボット」というあだ名でいじめに遭っていましたが、以前は卓球の大会でトロフィーやメダルをかっさらっていた、かっこいいペコにいつも助けられていました。スマイルはそんなペコをヒーローと考えていたようです。
ペコとスマイルの試合では、ヒーロー・ペコによってスマイルが心を溶かされていきます。童謡『手のひらを太陽に』が流れるシーンはとても感動的でした。