BRAHMAN / ブラフマン

BRAHMAN / ブラフマン

BRAHMAN(ブラフマン)とは、1995年に結成されたミクスチャーロックバンドである。メンバーはTOSHI-LOW、RONZI、KOHKI、MAKOTOの4名で構成されている。代表曲には「露命」「鼎の間」などがあり、激しいパフォーマンスやサウンド、そして時には政治や環境問題にも言及した楽曲を発表するなどメッセージ性の強い楽曲が特徴的だ。その一方で、2011年以降は被災地支援を積極的に行っているバンドの一つとしても有名である。中年男性の集まりにも関わらず、かっこよさの象徴のようなバンドだ。

alex759898のレビュー・評価・感想

BRAHMAN / ブラフマン
10

大切なものは日々変わる。変わることを受け入れるバンド

以前にはMCを挟まずにライブを行っていたバンド、BRAHMAN。
しかし、それが一変する出来事がある。それが、東日本大震災。
彼らは、音楽では伝えられないこともあることに気づき、MCを開始する。
震災以降「原発が〜」「復興が〜」と話すバンドもいた。しかし、BRAHMANは決定的に違った。彼らの話すことは全て現実。彼らが被災地へ出向き、実際に体験したことばかりである。
音楽性に関してはそこまで変わりはない。しかし、確実に進化している。自分たちのかっこいいと思う音楽をステージで思いっきり演奏できれば良いというスタイルだった彼ら。しかし、直接言葉で語りかけ、ライブに来た人々の感情を動かそうと変わった。今必要なものが何であるかを理解し、変わることへの恐怖を捨て去り変化したバンドである。
しかし、大きな部分は変わっていない。入場で使用するSEも変わらず、ギターにオクターバーをかけるスタイルも変わっていない。激しさも同じだ。しかし、以前よりも力強さは大きくなり、ボーカルであるTOSHI-LOWの体つきも若い時以上にエネルギッシュになっている。
パワーアップは難しい。方向性を間違ってしまうと、理解されない音楽になりがちである。グランジ界のパイオニアであるNIRVANAが、プロデューサーの好きに編集されたNEVER MINDが大ヒットとなり、そこで悩んでカートは自殺してしまう。実際に、IN UTEROを聞くと大衆には理解され難い作品である(深みがありとても良い作品であるが)。
昔ながらのファンがBRAHMANから離れないのは、理解される音楽をやりつつレベルアップしているところであろう。
メジャーなバンドではあるが、是非とも彼らの音楽を、彼らの世界観を深く感じてほしい。