フィクションであり、フィクションではない。
『進撃の巨人』は世界観はフィクションだけど、世界中で今起こっている、そして昔起こった紛争や戦争の原因。未だに戦争が無くならない理由を教えてくれるアニメだと思う。まるで歴史の勉強をしているかのようだ。
人を殺してはいけないのに、ひとたび戦争が始まると「しょうがなかったんだ」のひと言で済まされてしまう。
戦争が大嫌いで「何で世界から戦争って無くならないんだろう?もっと別のやり方、政策で戦争を無くすことは出来ないのだろうか?」とニュースで紛争の映像が流れた時や、戦争映画、戦争のビデオ映像などを観た時にいつも思っている人は沢山いると思う。
だが、『進撃の巨人』を観ていくうちに「あぁ。この戦争はしょうがなかったから起きたんだ。戦争がいつまで経っても無くならないのはしょうがない事なんだ」と考えを改める人が、このアニメを通して増える気がする。
自分の中の戦争に対するイメージが、『進撃の巨人』を観る前と後で全く変わってしまう。悪い意味で寛大になってしまう。そして、戦争というただの人同士の殺し合いが早く世界から消えて欲しい、と心の底から思うだろう。
自分の正義が正しいと強く信じる者達が、命を懸けて激しく衝突し合う。『進撃の巨人』はそんなアニメだ。