薬屋のひとりごと

薬屋のひとりごと

『薬屋のひとりごと』は、日向夏による日本のオンライン小説、ライトノベル作品。コミカライズもされており、ビッグガンガン版(作画:ねこクラゲ、構成:七緒一綺)と「猫猫の後宮謎解き手帳」の副題がつくサンデーGX版(作画:倉田三ノ路)がある。なお2誌とも同じ原作の内容を描いている。物語は中国によく似た世界での話。元花街で働いていた猫猫(マオマオ)が後宮で働くことになる。そこで様々な事件に巻き込まれ(たまに自ら首を突っ込み)持っている薬の専門知識で事件を次々と解いていくファンタジーラブコメミステリー作品。

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薬屋のひとりごと
7

謎解きは薬学で!中世中国の宮廷ドクター物語

『薬屋のひとりごと』は、中世中国の宮廷を舞台にした異色の謎解きアニメです。
主人公の猫猫(マオマオ)は、まるで薬学を武器にしたシャーロック・ホームズのようです。彼女が宮廷で遭遇するのは、刺客や陰謀よりも複雑な医療関連の謎。毒薬から変わった症状まで、彼女の薬学知識と鋭い観察力が光ります。

このアニメは、ただのミステリーに留まらず、登場人物たちの心理や宮廷内の人間関係にも深く切り込んでいます。猫猫自身、聡明でありながら時に皮肉屋で、彼女のユーモアあふれる一面が物語に味わいを加えています。彼女の薬学知識は時に予想外の形で事件を解決に導き、見る者を驚かせます。

アニメのビジュアルは中世中国の宮廷生活を色鮮やかに描き出し、華やかな衣装や建築が目を楽しませてくれます。そして、東洋音楽の影響を受けたサウンドトラックは、物語の雰囲気を一層引き立てます。猫猫の解決する事件1つ1つにはそれぞれ独特の背景があり、薬学だけでなく、心理学や伝統的な中国文化にも触れることができます。

このアニメは謎解き好き、歴史愛好家、そして何よりも知的好奇心を刺激されたい人にぴったりです。猫猫の冷静かつユーモラスな姿勢と、宮廷での複雑な人間模様が見事に組み合わさり、視聴者を異世界の謎解きの旅へと誘います。
『薬屋のひとりごと』はただのアニメにとどまらず、中世中国の豊かな文化と薬学の魅力を巧みに織り交ぜた、知的で楽しい物語です。