4コマ漫画原作アニメの歴史を変えた作品?『あずまんが大王』
今回紹介するのは『あずまんが大王』だ。あずまきよひこの4コマ漫画を原作に、J.C.STAFFが制作したコメディアニメである。
『けいおん!』や『WORKING!』等たくさんの4コマ漫画がアニメ化されているが、本作はそれらの作品の走りといっても過言ではないだろう。
作品の舞台はとある高校。飛び級で編入してきた天才小学生、ドジでおっとりした関西人の転校生、とにかく明るくバカな女子、ツッコミ担当の眼鏡女子、クールで運動神経抜群だが実はかわいい動物が好きな女子、生徒より自分を優先する女性教師、生徒からなんで教師になったのか聞かれて「女子高生とか好きだから」と答えちゃう男性教師など、個性的なキャラクター達の高校生活を描いた作品である。
軽く紹介しただけでも個性的なキャラばかりで、「こんなんじゃ作品としてとっ散らかってて面白くないんじゃないの?」と疑問に思う人もいるかもしれない。だが本作はこういうキャラクター達が普通の高校生活を送っているのが面白く、学校生活のあるあるネタ等は思わず視聴者をくすっと笑わせてくる。
また『あずまんが大王』以前は4コマ漫画のアニメといえば3~15分程度のショートアニメがほとんどで、15分のものも短い話が15分の中に複数本といった形が主流であった。
しかし本作は4コマ漫画1つ1つを物語のネタとして取り込むことで、自然な流れでアニメとして成立させている。そのため「30分2クール26話」というTV放送向きな作品として仕上がっており、それ以降の4コマ作品のアニメ化に大きく影響を与えている。
4コマ漫画原作のアニメが好きならぜひ一度は観てもらいたい作品だ。