The Witch/魔女

The Witch/魔女

koharuのレビュー・評価・感想

The Witch/魔女
10

美少女の独壇場

韓国女優キム・ダミの主演作で、彼女の魅せる圧倒的な演技が観客を世界に惹き込む。
内容は人工的に作られた実験体達のバイオレンスアクション。最初から魔女(能力者)の様に圧倒的に力の差を見せつけるのではなく、狙った獲物を確実に罠に嵌め仕留めるまで普通の高校生のフリをする過程が見れるので、自分も一緒に覚醒したかのような感覚に陥るのが1番のオススメポイントである。
少女のネタばらしまでに時間をかけるので敵も観客さえも油断するが、その少女は戦闘になると瞬き無し、ほぼ無表情で息さえも切らす事がない。それが周りとの差を物語っていた。つまりいい意味で期待を裏切られる作品である。

とにかく少女は「演技」が最も優れた才能だと思う。覚醒は最初からしていたというのを、少女以外の全てに長時間悟らせないのは、演技をする人間ですら難しいことだと思うからだ。また彼女は幼少期に研究施設から逃げ出し、牧場を経営する優しい夫婦に愛され10年育てられて来たが、その夫婦でさえ彼女の違和感にはなかなか気づかなかった程である。
「敵を欺くには味方から」という言葉が似合う子である。ラスト30分からのどんでん返しが素晴らしい作品だ。