非言語コミュニケーションのいち手引きにオススメ。楽器経験無い方にもオススメですが、合奏やセッション経験のある方でしたら皆様におすすめしたいです。
楽器経験関わらず一読頂きたいです。
楽器経験無い方には、「非言語コミュニケーションのいち手引き」としてまずオススメだと思われます。
しかし小学校の鼓笛隊など、一時集中して合奏を経験した方でしたら皆にオススメしたいです。
楽器経験があり、合奏やセッションなどの経験がある方だと、共感できる部分が多いのではないかと思います。
作中の合奏シーンの非言語コミュニケーションがとても緻密に感じられ、普段の音楽の聴き方が変わるのではないかとも思います。
もしかしたらクラシックが題材となっているので、「敷居が高い」という先入観を持つ人もいるかもしれませんが、気軽に読める作品です。
本編を通じてそれぞれの楽器の特徴や、各々の奏者の職人気質も丁寧に描かれています。各々の職人気質ゆえの衝突もまた、リアルに感じられるのではないでしょうか。
音楽に限らず非言語コミュニケーションや心理描写は、仕事、プライベートなど多くの場面で当てはまるので、対応の参考になるのではないかと思います。
組織での処世術のようなものも感じられ、登場人物各々個性豊かなので「こういう人いるいる」「自分当てはまるわぁ〜」など、ご自分の環境の客観視もできるかもしれません。
個性の強い職人気質の登場人物をまとめようと奔走する主人公のコンサートマスター香坂や、タイトルのマエストロ(名指揮者)天童の辣腕ぶりなどは、特に上司や管理職の立場の方などにオススメなのではないかと思います。
以上のように、楽器経験のない方でも大いに共感できる作品です。
3巻完結でとても読みやすくなっています。演奏の描写はその音楽が聴こえてきそうなくらいの迫力で、登場人物への感情移入、特にマエストロの人情味に対する感情移入は不可避です!クライマックスまで一気に読み上げること請け合いです。