老若男女に愛され続けるユニット
「路上ライブといえばゆず」。それくらいにストリートミュージシャンのイメージがある彼らは、まさにストリートミュージシャンの先駆者だ。
駆け出しの頃は少ない観客の中で歌っていた2人だけれど、今では老若男女に愛される唯一無二のアーティストになっている。
なんといっても大ヒット曲「栄光の架橋」は、たくさんの人の心に刺さった名曲だと思う。1998年に「夏色」でデビューしたゆず。これほどまでに売れている2人なのに、デビュー当時の爽やかさや新鮮さがまだあるところが魅力の1つだ。
リーダー・北川悠仁の常に新しいことに挑戦していく姿勢は、見ていて気持ちいい。トレンドを意識した楽曲制作、音楽に留まらず多方面での活動を積極的にしていることが、いつまでも新鮮さを保つ秘訣なのかもしれない。
それとは反対に、サブリーダー・岩沢厚治の気取ることのないキャラクターが、デビュー当時から変わらない空気を出している。年齢を重ねても綺麗な高音が出ることが凄い。彼らはまさに、2人そろってこそのアーティストである。
北川はメッセージ性のあるキャッチーな曲を作るし、岩沢は日常のことや言葉遊びの曲を作る。何枚も出しているアルバムも、メッセージ性のある曲と言葉遊びにクスッとなる曲、両方が入っていて飽きずに聴くことができる。
何より1番の魅力は、2人が音楽を愛し、ファンを愛しているのが伝わるライブである。観客を巻き込みながら進むライブは、約2時間半があっという間に過ぎてしまう楽しさがある。誰よりも騒ぎ楽しんで笑っている2人を見ていると、幸せな気持ちになれる。