人付き合いが苦手で「生きにくい」と感じている人におすすめしたい漫画
いくえみ綾「太陽が見ているかもしれないから」が7月に完結しました!
いくえみさんの作品に出てくる女の子は、決してキラキラした少女漫画の女の子ではなくて、クラスで馴染めなくて転校したりと、とても現実的な中で、がむしゃらに強く生きようとする女の子が多くてとても応援したくなります。
「太陽が見ているかもしれないから」の主人公の岬も、人付き合いが誰よりも苦手で、窮屈な思いをしながら生きています。修学旅行で同じクラスの子が言い合いになって、泣き出して、抱きしめあって慰める、そんな女子らしい女子のやり取りを冷ややかな目で見てしまったり、「制服がないから」という理由で高校を選んだり、自分を取り巻く環境にとにかく馴染めないでいます。そんな岬と同じくクラスから浮いた存在の楡。中学で出会った2人が大人になるまでを描いた作品です。
思春期の不安定な心理描写がとても表現されていて、どんなに苦手なキャラクターも「その気持ちわかる」とついつい感情移入してしまい、嫌いになれないキャラクターばかりです。「好きだから眩しくて近づけない」という気持ちや、「本当に好きな人には相談できない悩みをどうでもいい人に相談してしまう」などと言った人間の弱い部分に共感します。学校で、会社で、同じような思いを抱えている人にぜひ読んでもらいたいです。