深い家族愛、人との絆を信じたいと思った。
はじめはよくある若手俳優さんの恋愛を絡めた家族物語…のイメージで見ていたのですが、全く違いました。完璧に家族の物語で、最終的に悪者がいない感動的な物語でした。主人公の女性を取り巻く環境が決して良くはないのに女性はぐれることなく素直に育っていき、目まぐるしく変わる家庭環境をありのまま受け入れる勇気みたいなものを感じました。
普通だったら引きこもり、ぐれる、を想像するけれど受け入れて馴染もうとする主人公に気持ちが持っていかれました。それ以上に最終的に涙が止まらない状況にさせたのは、石原さとみさんの演じた義母でした。しばらくは自分勝手な感情で家族を振り回す厄介な人だと思っていたけれど、彼女の深い愛はどうしようもなく優しく悲しい愛情表現だと思いました。確かに彼女の子供が欲しいという一種わがままな願いから始まったことなのかもしれません。でも、彼女の愛は本物で、実の親子でもなかなかできないことをさらりと陰でやってのける肝の座った母だと感心しました。もし、世の中の家族が、母が、このくらいの覚悟で子育てをしたら世の中は変わるだろうなと思わせてくれます。私も2人の子育てをしましたが、この映画で母とは何かを学んだ気がします。