プライベート・ライアン

プライベート・ライアン

『プライベート・ライアン』(原題:Saving Private Ryan)とは、1998年に公開されたアメリカの戦争映画。物語の舞台となるのは、第二次世界大戦のノルマンディー上陸作戦時。上からの命令で、行方不明となった兵士ライアンを助けることになったレンジャー大隊のC中隊長ミラー大尉は、少数の部下たちを連れてフランス内陸部へと向かう。主演はトム・ハンクス、救出対象であるライアンはマット・デイモンが演じた。アカデミー賞では11部門にノミネートされた、世界的ヒット作品である。

tanashun12019のレビュー・評価・感想

プライベート・ライアン
9

戦争を肌で感じられる不朽の名作

歴史上最大の上陸作戦と言われる第二次世界大戦の「ノルマンディー上陸作戦」の様子を描いた1998年制作の戦争映画。
スティーブン・スピルバーグ監督の代表作のひとつにも数えられる映画で、カメラワークや音の表現はリアリティを追求して高い評価を受けています。
冒頭部分は最も激戦だったオマハ・ビーチの戦いが描かれ、あまりのリアルな描写に大きなショックを受ける内容でした。
まるで自分が戦場に居るのかと錯覚してしまうほどに恐ろしさが伝わり、国際的に高く評価されているというのもうなずけます。
序盤のオマハ・ビーチでは誰が生きていて誰が死んだのかわからないほどの激動の展開でしたが、中盤からは打って変わって救出部隊や兵士たちの人間ドラマが描かれています。
敵国の子どもを助けようとしたり、家に帰りたいと涙したり、戦うことを覚悟した兵士であろうとも一人の人間に変わりないということを痛感するシーンの連続でした。
特に一人を救出するために何人もの仲間が犠牲になっていく中で、作戦について対立した部下の前で隊長のミラーが軍人としての在り方を語るシーンが強く印象に残っています。
グロテスクな描写や痛々しいシーンが多くあるので苦手な方も居るとは思いますが、戦争の怖さや悲惨さ、生きることの大切さに触れられるのでぜひとも一度は見てほしい作品です。