全世界に注目されている物語で近年稀に見る最高傑作
主人公は耳が聞こえない上に言葉も話せない王子、ボッジ。巨人族の両親から生まれてきたが、体も非常に小さく力もないため剣も振ることができないことから周りからいつも非難の声を浴びせられている。
そんなある日突如現れた影の一族である「カゲ」と出会い、友情を築くと共に勇気を与えられ様々な困難に遭いながらも前に進んでいく物語。
作中には様々な登場人物がおり、一見ボッジの敵に見えるような人物も実はとてもボッジを愛している。
言ってしまえば皆不器用なのだろう。
そんな人間臭さもこの作品の魅力のひとつと言える。
そしてこの漫画の驚くべきところは漫画には必要不可欠である「セリフ」が言えない人物が主人公であるというところ。
作中では、心の声や考えている内容ですらボッジの「言葉」は一切出てこず、耳が聞こえない、言葉を話すことができない人物が主人公の作品というのはあまり類を見ない。
表現を行うことができない人物が主人公でも周囲の人物のセリフ、主人公の言動だけで物語が進んでいき、また主人公の気持ちを読み取れる作品というのはなかなか新鮮で漫画の特性をフル活用した面白い作品と言える。
アニメも放映され、日本だけでなく海外からの人気も熱い。
目を離すことのできない最高傑作と言える作品だ。