頭文字D / イニシャルD / Initial D / イニD

頭文字D / イニシャルD / Initial D / イニD

『頭文字D』とは1995年~2013年まで、しげの秀一が『週刊ヤングマガジン』で連載していた漫画およびそれらを原作としたアニメ作品である。実在する日本の峠を舞台にし、自動車を高速で走行させて峠を攻める事を目的とする「走り屋」達の物語を描いた作品である。トヨタスプリンタートレノ(ハチロク)のドライバー藤原拓海が卓越したドライビングテクニックを駆使して数多くの走り屋とのバトルを繰り広げる様を描く。

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頭文字D / イニシャルD / Initial D / イニD
8

車好きの9割が通る漫画

90年代の車で楽しく峠を走る漫画ですが、実際に売られている車と実在する峠道をリアルに描いています。
多種多様な車が登場しますが、その外見だけなく、内装の細かいところまで描きこみがされており、自身でその車を所有している人は思わずニヤリとしてしまう程の再現度です。
主人公の藤原拓海が、連載当初は機械音痴な事もあり、車の設定や機械関係等を説明するような描写も多く、車をあまり良く知らない人も気が付くと詳しくなってしまうのが特徴の一つです。そうやってこの漫画を読んで車が好きになってスポーツカーを購入してしまった人も全国で何万人といるでしょう。
また車好きに年齢は関係ないことを教えてくれるのもこの漫画のお勧めな点で、主人公である高校生の拓海から始まって、大学生、若手社会人、土建屋の社長、お寺の住職など本当に様々な年代や職種の人が出てきます。ですが、そんな些細なことに関係なく皆対等に敬意をもってお互いに接していることが分かります。
「男っていつまでも子供よね」と言われそうな描写も多いですが、それだけ馬鹿なことやくだらないことに全力で取り組む主人公たちがとてもカッコ良いのです。
車で爆走する漫画なので賛否あるとは思いますが、そこを除けばしっかりとした取材に裏打ちされた正確な情報と、ひたむきに速さを追い求めていくキャラクターたちがとても魅力的な良い漫画なので、読んだことない人はぜひ一度手に取ってみてください。