RPGの黄金期を思い出させるゲーム オクトパストラベラー
今作の一番の特徴は昔ながらのドット絵に、HDCGを合わせた綺麗なグラフィックである。
ドット絵でありながら雪国や荒野、森林等のロケーションを見事に表現できていて、思わず立ち止まって景色を眺めてしまうほどだ。
ゲームシステムは、8人いる主人公の中から最初に一人を選び、旅をする中で他の仲間と合流していく形になっている。
誰を最初に選んでも一周で全員のストーリーを楽しむことができるのは有難い。
それぞれのキャラクターには固有アクションがあり、CPUに対して試合を申し込み1対1で戦ったり、誘惑して一時的な助っ人にしたり、
CPUの持っているものを買い取ったり、CPUの素性を探ることもできる。
この固有アクションは単に冒険の手助けになるだけでなく、CPUの生活等が垣間見え、オクトパストラベラーの世界をより魅力的なものにしている。
バトルシステムはシンプルだが奥深く、爽快感がある。
敵はいくつかの弱点を持っていて、たとえば剣や弓、炎や風等敵によって様々である。敵の弱点を突くと単に大ダメージを与えられるだけでなく、
敵毎に設定されているシールドを削ることができ、そのシールドを0にすると相手は次のターンまで動けなくなるうえに無防備になる。(ブレイクという)
こちら側にはブーストと呼ばれるポイントがあり、このポイントを消費することで1ターンに複数回攻撃を行えたり、より大きなダメージを与えることができる。
ブーストとブレイクの駆け引きが面白く、敵を素早くブレイクするためにブーストを使うのか、敵の攻撃を耐えつつブーストをためて、
ブレイクした後に一気に畳みかけるか等の選択が常に生まれるため、飽きないものになっている。
ストーリーはよく言えば王道だが、少しチープでありきたりにも感じてしまう。
キャラクターは魅力的だが、ストーリーがキャラクターを充分に活かせていない部分は感じられた。
また、2Dでありながらテンポが少し悪く、冗長に感じる部分もある。
オクトパストラベラーは完璧ではないが、現代における2DのRPGとしては最高だと思う。
これをプレイしてからドット絵の新作RPGが再び遊びたいと思うようになったほどだ。昔のRPGが好きなら強くお勧めしたい。