魅力がないキャラなど一人もいない
「HUNTER×HUNTER」は、主人公のゴン・フリークスが失踪した父親を探すため「ハンター」と呼ばれる特殊な職業を目指すところからスタートします。最初は、仲間とともにハンター試験合格を目指すジャンプ作品らしい熱い展開も見られますが、登場キャラクターたちの関係性や設定などが複雑に絡み合うサスペンス的な要素も魅力の一つだと言われています。
最初の「ハンター試験編」と呼ばれる部分ではゴンとともに旅をする暗殺一家出身の少年キルア=ゾルディック、一族を皆殺しにされ復讐に燃えるクラピカ(性別不詳)、医者を目指す医学生レオリオ=パラディナイトの4人で試験に挑むわけですが、最終的にはこの中の1人をのぞいてみんな合格します。
そして、無事にハンターとなった後もゴンたちの冒険は続き、敵・味方それぞれに個性豊かで、時には変態的なほど強烈なキャラクターも出てきます。特に、人気が高いのがクラピカの一族を皆殺しにしたとされる盗賊集団「幻影旅団」。13人の男女で構成されるこの集団はファンの中でも非常に人気が高く、まさに「悪のカリスマ」ともいうべき風格です。他にも、戦闘狂の奇術師・ヒソカ、キルアの実兄で一度見たら忘れられないおどろおどろしい様相のイルミなど主人公たちの行く手を阻む悪役たちも非常に魅力的に描かれています。
果たして、「ゴンは父親と会えるのか?」「ゴンと行動をともにする中でキルアはどう変わっていくのか?」「クラピカは一族の復讐を果たせるのか?」「レオリオはゴンたちと別れた後どう行動していくのか?」などなど......。物語の序盤だけ、と思って読み始めると続きが気になって仕方なくなる、そんな作品です。