生き残った悪魔。
音楽の世界、小説の世界、絵本の世界、アートの世界、いろんな世界において生き残っていくものというのはごくごくわずかです。その中で、聖飢魔Ⅱというバンドは未だに生き残っているかなり息の長いバンドであると言えます。デーモン閣下が言っていたのですが、1999年の世紀末に予定通り解散した後も、期間限定再集結を重ね、結果的に世紀末になるまでの活動期間よりも、その後の音楽活動をしている期間のほうが長いという状況になっているのです。
悪魔という肩書を使い、さらに抜群の歌唱力と演奏力で、コミックソングをも素晴らしいものに変えてしまう、その力、悪魔そのものであると思います。
正直言って、おもしろいじゃないですか、聖飢魔Ⅱって。その面白さがいまだに続いていることが、ミュージシャンとしての実力だと思うのです。キワモノバンドである世紀末が、生き残っている、その事実が悪魔たちの確固たる地位を証明していると思うのです。今、生き残る音楽というものが、なかなかわからないという世の中の状態で、ずっと生き残っていく悪魔を見ていられたら、私はとてもおもしろいです。なので、ぜひみなさんにも聖飢魔Ⅱを聞いていただきたい。