異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。

kobayashi05b1のレビュー・評価・感想

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異世界でもふもふなでなでするためにがんばってます。
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公爵令嬢に転生した「ネマ」の動物愛に溢れた物語

過労死で亡くなろうとしていた女性が、死ぬ直前に神様に会いました。神様から「寿命は変えられないけれど、私の手伝いをしてくれたら、死に方を変えてあげる」と言われた女性は、どんな手伝いなのか聞きました。
神様は、「自分の世界に転生し、人類を滅ぼすかどうか判断してほしい」と言いました。断ろうとした女性に神様が「転生してくれたら、特別な力をあげる」と言い、どんな力がいいか女性に聞きました。女性が「動物をもふもふなでなでする力がほしい」と言うと、神様は「人間以外に愛される力」を与え、彼女を転生させました。

女性はみんなに「ネマ」と呼ばれていた、ガシェ王国公爵家次女のネフェルティマ・オスフェに転生し、「魔物」と呼ばれている動物に囲まれて魔法がある世界を楽しむ物語です。
ファンタジーな生き物や動物がたくさん出てくるところが見所です。

この作品は、イケメンの人間に変身して「ネマ」の護衛を行うゴブリンや色とりどりのスライムのほか、エルフやドラゴンも出てくるファンタジックな世界観の作品です。
地球の豆柴やダルメシアン、イノシシ、巨大蜘蛛、ウサギなどをガシェ王国では「魔物」と呼んでおり、みんなに怖がられています。しかし前世の記憶がある「ネマ」は次々に触っていくのです。
動物やファンタジー生物に触れる描写はとてもリアルで、触ってみたくなる気持ちがわかります。

謎の集団に迫害され、いじめられる正体不明の動物たちを守る場所を作るなど、展開が進むにつれ溢れてくる「ネマ」の動物愛がすてきです。とても仲がよい「ネマ」の家族の絵を見ていると、幸せな気持ちになれます。
動物愛に溢れ、公爵令嬢らしくない自分勝手な行動をする「ネマ」を、とても優秀な使用人たちが注意します。そんなよいコンビの「ネマ」と使用人たちの姿も見所です。