1人の野球好き男の幼少期からメジャーリーガーになるまでを描いた、波乱と挫折と希望を描いた壮絶な野球漫画!
野球の頂点、メジャーリーグワールドシリーズの最終回のマウンドに1人の日本人投手が立っている。
彼の名前は茂野吾郎(旧姓:本田吾郎)。
野球をやっている人間なら誰もが憧れる場所に彼は立つことができた。
一見華やかな野球人生を歩んでいるかのように思えるが、吾郎の人生は挫折だらけだった。
吾郎が誕生してすぐ母親が亡くなり、プロ野球選手の父親と2人で暮らしていた。ただその父親も幼少期のときに父親のライバルが投げたデッドボールが原因で急逝した。
小学4年のときには無茶な投球を行い、利き腕の右肩を壊して大好きな野球を続けられなくなった。
これがおそらく吾郎にとって一番の大きな挫折だっただろう。
だがこれで諦める吾郎ではない。なんと左投げとして完全復活したのである。
そこから己をさらに高めるために、高校野球の名門校・海堂学園に入学。そしてさらにその海堂学園を倒すために野球部のない高校へ転校する。しかし、海堂学園のチーフマネージャーは海堂を裏切った吾郎を良く思っておらず、2軍選手を使って吾郎の足に大けがを負わせた。
高校での野球は無理かと思われたが、ケガを押し切りなんとか海堂学園と対決する。試合には惜しくも負けたが、彼は決して後悔することはなかった。
高校卒業後は単身アメリカに渡り、1年目から3A(メジャーリーガーの1つ下のランク)の抑えとして活躍。
さらに吾郎はそこで、最大のライバル・ギブソンJr.(吾郎の父親が亡くなる原因のデッドボールを与えた投手・ギブソンの息子)と出会い、最終戦では見事に勝利する。
その後、日本代表に選ばれた吾郎はそこでも抑えとして活躍。そして決勝戦では再びギブソンJr.と対決した。
この場面は2023年に行われたWBCの決勝戦、大谷翔平(日本最高の投手)VSマイクトラウト(アメリカ最高の打者)のようだ。
ギブソンJr.にサヨナラ満塁本塁打を打たれ、勝負に負けた吾郎だったが、父親のライバルだった・ギブソンと決勝戦のマウンドで投げ合うという一つの夢は叶えられた。
だがその結果、燃え尽き症候群にかかり、野球を続ける意味がわからなくなって不調に陥る。
しかし、「野球が好き」というシンプルな動機が吾郎を再び立ち直らせ、完全復活を果たした。
その後何度かケガはあったが、吾郎はワールドシリーズでライバルのギブソンJr.から三振を奪い、優勝することができた。
これほど長く1人の人間の野球人生を描いた作品はないだろう。
小学校の図書館に置いてあれば全児童がハマること間違いなしだ!