この時代に合った新しいポケモン
本作はシリーズ本編初のオープンワールド形式を取っており、挑戦的な作品だと感じました。
ストーリーを進めて行動範囲が広がると、従来の順に巡るスタイルから一新、自由にマップを移動して好きな順に攻略出来る様になっています。敵の強さによってある程度順番は限られますが、逆に高難易度から進むという新しい楽しみ方への発見にもなりました。
全体的な世界観として、図鑑説明によるポケモンがポケモンを襲う暗喩、フィールドに点在する野生ポケモンの動きや配置など、ポケモン世界の生態系を感じる演出により、ポケモンが生物として描かれていてリアリティがあると感じました。
そしてそれぞれ職業を持つジムリーダーや個性豊かなアカデミー教室達など、あらゆる人種や職業、価値観をモチーフにした人間の登場人物も魅力的で、多様性を意識した昨今のニーズにも対応しています。
終盤のストーリーとても手に汗握るもので、過去最高傑作とも言える素晴らしいものでした。
出会う事が少ない新規ポケモンのみで構成されたラスボスのパーティは、予想を立てそれを裏切られ手に汗握る興奮と難易度であり、最後の伝説のポケモン同士でぶつかり合う2戦目は、特殊な演出からの明るく希望を感じるBGMにとても心が躍りました。その後のエピソードはムービーで進み、映画の様なシナリオと演出その後のエンディングで流れるエド・シーランの「Celestial」は号泣必須です。
懸念点として短い期間の開発が原因か、バグが多く目立ったのは残念です。現在も続いているアップデートによる改善に満足しております。