好きな人は好き
アニメ、実写ともに成功している珍しい作品。元攘夷志士の坂田銀時と、人間をかけたメガネ・志村新八と、ジャンプでも類を見ないゲロイン・神楽の三名が万屋なる何でも屋をやっていく作品である。
パロディ多めの作品であり、アニメ、ゲームなどをあまり見ない方、やらない方には「なんだこれ?」という内容も多々あるが、テンポの良いボケとツッコミから笑いを誘うシーンも多い。
しかし、ジャンプ看板作品としてバトルシーンも捨てたものではない。私は特に吉原炎上篇での夜王と銀時と月夜、百華のものたちが戦ったシーンが印象的であった。彼らの中にある「消えぬ太陽」の存在に、誰もが惹きつけられ、銀時が夜王に木刀を打ち込んだあのシーンは呼吸すら忘れる迫力を誇っていた。
正統派ヒロインを多く演じた釘宮理恵さんが、下ネタを口走り、ゲロを吐き、鼻くそをほじる神楽を演じたことは驚きであるとともに、釘宮さんのさらなるポテンシャルを見せてくれたように思える。ルイズやシャナにはない魅力を見せてくれた。
この作品の作者の空知先生もまた面白い方である。自らゴリラとして登場したり、アニメや実写に癖の強いコメントを投じたりとこの作品にしてこの作者ありと言った空知先生の生写しのような作品であることは疑いようのない事実であるように思える。