「新時代の歌姫」!七色の歌声をもつAdoの魅力に迫る
Ado(アド)は2020年に配信限定リリースした「うっせえわ」でメジャーデビューした女性歌手。デビュー当時は18歳だった。
「うっせえうっせえうっせえわ!」という衝撃的なフレーズと力強い歌声は、当時あらゆる場所で流れていた。テレビやコンビニ、ドラッグストアにいたるまで、一度も耳にしたことがない、という人の方が少ないだろう。同曲は社会現象と言えるほどの記録的ヒットを叩き出し、2022年5月時点で総再生回数は2億回を超えている。挑戦的なフレーズや、Adoの「がなり声」を使った鬼気迫る歌い方は中毒性が高く、若者の間で大人気となった。そして、Adoの快進撃はここからはじまったのだ。
Ado自身は「歌」専門であり、作詞作曲は行っていない。しかし、その歌唱力を評価した多数のアーティストから楽曲を提供されるようになったのだ。「うっせえわ」とは真逆のバラードからラップパートの入った曲まで、様々な曲を提供されたが、Adoはそれらを完璧に歌いこなした。彼女は「がなり」だけでなく、低音から高音まで多重人格のように声色を切り替えて歌唱することができるのだ。
さらに、Adoの歌唱力を世に広めることとなったのが、映画『ONE PIECE FILM RED』だ。作中の歌姫、ウタの歌唱パートをAdoが担当し、楽曲は、中田ヤスタカ、Mrs. GREEN APPLE、秦基博など、7組のアーティストが提供している。ウタの感情によって変わる全く違う7つの楽曲を、Adoは見事に歌いこなした。それを裏付けるように、本作品はワンピース史上最高の興行収入を記録したのだ。
デビュー前から、ニコニコ動画などで「歌い手」として活動してきた彼女は、デビュー後も顔出しを一切していない。姿を見せず、歌声だけで人々を魅了する彼女は、まさに「新時代の歌姫」である。