音楽の壁を壊し、創造していくKing Gnuの魅力とは?代表曲「白日」についても紹介!
今回は話題のバンドKing Gnuについて紹介していきます。
実はあまり知られていませんが、King Gnuには前身と呼べるバンドが存在していて、元々は「Srv.Vinci」という名前で2013年から活動していたんですよね。
King Gnuのメンバーは、常田大希(ギター・ボーカル)、勢喜遊(ドラムス・サンプラー)、新井和輝(ベース)、井口理(ボーカル・キーボード)の4名にて構成されていますが、以前のバンド誕生からメンバーとしてずっと活動しているのは、ギター・ボーカルの常田大樹さんのみです。
ほかのメンバーは変化していき、2015年にこのメンバーになり、名前を変更して活動しています。
名前の由来は、バンド名にも入っている動物の「ヌー」の習性にあります。
「ヌー」は春先から徐々に仲間の群れと合流していき、最終的にはよく見られる大群として行動します。
そこから自分たちも少しづついろんな人を巻き込み大きな群れになりたいと思い、つけたそうです。
そんな背景のあるKing Gnuですが、簡単に言うとこれまでのJ-POPを壊すような楽曲で、クラシック的な要素が取り入れられていたりします。
また曲中に転調されることがとても多いのが特徴的で、アレンジとしてストリングスが使用されることも多々あります(ストリングス:ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、などの弦楽器演奏を加え、クラシックな雰囲気を出す際にその演奏や演奏者チーム)。
これは、メンバーのバックボーンが大きく影響しています。
King Gnuの作詞作曲を担当している、常田大希さんが音楽の東大といわれる東京藝術大学音楽学部器楽科チェロ専攻に進学していることが大きいでしょう。
中台をしていますが、そのチェロの腕前は凄くて、あの世界的に有名な小澤征爾さんが主宰する小澤国際室内楽アカデミーにチェロ奏者として在籍していたことがあるほどです。
またそれだけではなく、井口理さん(ボーカル・キーボード)さんは、同じく東京藝術大学音楽学部声楽科を卒業しています。
しかも声楽科は例年芸大の音楽学部内では最高の入試倍率となっている学科で、お二人のエリート具合が垣間見れますね!
またこのお二人に加えて、プロのミュージシャンの両親を持ち幼いころから音楽のあふれた家庭で育ってドラムをたたいていたという生粋の音楽人・勢喜遊さん(ドラムス・サンプラー)と、14歳よりベースを始めてたまたま先輩に連れられて見に行ったジャズにはまり、国立音大公認の名門学生ジャズバンド「NEWTIDE JAZZ ORCHESTRA」に参加し、さらに山野ビッグバンドジャズコンテストで最優秀賞を受賞しているという輝かしい経歴を持つ新井和輝さん(ベース)という異色のメンバーが加わることで、King Gnuの魅力が漏れることなく発揮されているようです!
それでは音楽界の各方面に輝いていた才能たちが同じ方向を見て作り出す作品を一つ紹介します。
それは、「白日」。
King Gnuの代表曲の一つで、2019年2月22日『イノセンス 冤罪弁護士』の主題歌として書き下ろされた曲です。
記録にも記憶にも残っている曲で、なんといっても2022年3月9日付でBillboard JAPANチャートにてストリーミングの累計再生回数が史上5曲目の5億回を突破する快挙を達成するという、異次元過ぎてもはやよくわからない記録も樹立しています。
曲は繊細そのもので、井口さんの澄んでいて屈託のない、かつ力強さもどこかで感じるパートから始まり、ドラマのストーリーにもかかわる「罪」というメインテーマに沿って、流れる小川のような冒頭を聴いた後、サビの部分に入ると誰しもが負っている「罪」というものも背負いながらも生きていくという強い意思を感じる大きな川となって流れ込んできます。
儚くも強く生きる人間模様を悲観的になりすぎずに表現しているのが、クラシックとロックをうまく掛け合わせているKing Gnuだからできる、まさしく「神曲」であると感じます。
今回はJ-POPに新しい風を吹き込み席巻しているKing Gnuさん、そして代表曲として「白日」を紹介させていただきました。
音楽という大きなテーマを知れば知るほどに、King Gnuという存在の異色かつ鮮烈な存在に引き込まれていくことでしょう!
お読みいただき、ありがとうございました。