マイノリティに悩む人たちと料理のかけあわせ
主人公はSNSで料理の写真をアップしている女性会社員。見栄えが良い料理でフォロワーからも好評ですが、本人が本当に作りたいのはアニメの再現レシピや大盛の料理でした。少食ゆえに作ることを渋っていたところ、マンションの二つ隣に住んでいる女性が大食いであることがひょんなことから判明、いつしか料理を提供する人とそれを食べる人としての関係性が出来上がっていきます。
料理を中心としている漫画ではありますが、それ以外にもマイノリティについて焦点を当てているのがこの漫画の特徴です。レズビアンであることを自覚する主人公、実家で女という理由で扱いの差を受けてきた人、極端な少食であることを理解されない人など、様々なマイノリティを持った人物が出てきます。とても真に迫った描写で、人によっては気分を害するかもしれません。しかし、フィクションではなく実際にいるのだろうと考えさせられるようなストーリーとなっており、自分の身の回りにもそういった人たちがいるのではないかと新たな視点を増やしてくれる漫画です。
料理についても地方グルメや大盛グルメなど、いろいろなパターンの料理が描写されていて、またおいしそうに食べる「食べたい女」のかわいらしさも魅力です。それを見て満足気にしている「作りたい女」との関係性が見ていて応援したくなります。
2022年12月時点で3巻までが発刊されており、これからのストーリーに注目したいです。