ナイト・オン・ザ・プラネット

kai-hazama5のレビュー・評価・感想

ナイト・オン・ザ・プラネット
8

非常に個性的な深い作品です。

第一印象としては、非常に深い作品だと感じました。
作品の空気感は独特で、進み方や会話の”間”や会話の”内容”。映像の撮り方や、音楽のセンス、オープニング、エンディングの字幕の文字。登場人物の身に着けているもの、それぞれの登場人物の人柄、名前のチョイス。とても味があり、渋く、ロックで洒落た映画です。シュールでくすっと笑える場面もありました。
ストーリー的には特に大きなことは起きないため、賛否両論はあるかもしれません。
実際、真剣に見ていると正直少し飽きてしまう気持ちも生まれました。そこに自分もまだまだだな、と感じる時間があったり、この映画の深さをもっと理解できるようになりたいと思ったり。なんだか自分と向き合える映画でもあったのかも…と見終わってからじわじわと感じる作品でした。
「映画」というものに求めているものは人それぞれだと思いますが、私は時間を置いてまた観てみたい作品だと思いました。その時の感覚、感性によって感じが大きく異なる気がしましたし、いつも何か発見がありそうです。
個人的には、「幸せとは、ちょっとしたことでいつも近くにあるけど、日々は意外と気付いていないものなのかもしれない。あまり他人の事ばかり気にせずに、でも人に親切にしていきたい。出会いは不思議で、ひょんなことから気づきがあるかも」という気持ちになりました。