普通のマンガとは一線を画す、良作
とにかく世界観が素晴らしい。連載が開始されたのはもうかなり前だが、アニメ第三期を放送していたり、コミックの発行部数も良好。長くファンから支持され続けているのだ。おおよその人がご存知の通り、巨人から自由を取り戻すため、主人公のエレンたちが死に物狂いで戦う物語である。調査兵団兵士長リヴァイのことを好きな人も多いのではないだろうか。
この漫画の面白いところは、簡単には主人公たちにとって都合のいい状況にしてくれないところだ。一つの真実にたどり着くまでに、まあ人が死ぬ。面白いぐらいあっけなく死ぬ。「おっ、この子可愛いな」なんて思った次の瞬間には死んでいるため、推しキャラが作りづらい。じゃあ絶対に死にそうにない主要メンバーを好きになればいいんじゃね?と思うかもしれないが、いっそのこと死んだ方が推しちゃんのためじゃないの…(泣)なんて展開になる。救いがない。
しかし、その救いのなさが、人を惹きつけるのかもしれない。私はもともと、かなりのハピエン厨だった。まさに進撃の巨人とは水と油だが、主人公のエレンの凄惨な境遇や「これからどーなんの!?」というハラハラ感が私を進撃の世界へと誘った。
ネタバレしては面白くないため、詳しくは書かないが、これはもうぜひ単行本を買ってほしい。そして救いのなさに泣いてほしい。
絶対につまらない思いはさせないことを誓う。