今の生活に疲れた人にオススメ
この作品では、主人公の凪が会社でそつなく生きるために空気を読んで読みまくって倒れるところからスタートします。このころの凪の、周りに合わせなきゃって無理してしまうところにすごく共感しました…。きっと多くの人が私もこんなことある…って感じるところだと思います。心に我慢させすぎて倒れてしまいますが、そこから仕事を辞め、住居を変え、付き合っていた彼氏ともおさらばし、しばらくお暇することになります。それからはいろいろ見えてなかったものが見えてきたり、表情が豊かになったりと凪に明るさが出てきます。現実では、現状を変えたいと思っていてもなかなか行動するのが難しいと思いますが、凪は行動します笑 しかし、それでお話は終わりではありません。引っ越した先で出会った人たちにいろいろな形で影響されていきます。ここがこの作品の奥の深いところだと思います。最初は良い方に向かってると思ったところでもだんだん転落していってしまいます…。勤めていたころの元カレや、引っ越し先の同じアパートの住民、ハローワークに通う求職中の人、などいろんな人が凪の心に影響しています。そこで間違った方に進んでしまったり、意外なところで目が覚めたり、と現実でもありそうなことが起きます。この作品は身近に、もしかしたら自分にも当てはまることがあるような、等身大の物語だと思います。もし少しでも気になりましたら、ぜひ手にとって読んでみてください。