夏目友人帳レビュー
『夏目友人帳』は、白泉社から出版されている緑川ゆきによる日本の漫画作品。2008年からアニメ化され、シリーズが6作品放映されている。劇場作品は2018年に公開され、2019年にはアニメ夏目友人帳展実行委員会により全国でイベントが開催された。イベント来場者数は10万人を超え、主要キャラであるにゃんこ先生をデフォルメしたグッズが一番くじを含め幅広く展開されている。2021年にも短編2本が劇場公開されている。なお、2023年は20周年記念となり、Twitterでの特別な友人帳キャンペーンや、コラボカフェのプロジェクトが進行中である。
主人公、高校生の夏目貴志は幼いころから妖の姿を見たり、声を聴いたりすることのできる能力をもっており、そのため周囲から疎んじられることが多かった。両親を亡くした貴志が父方の親戚を転々として、たどりついたのが遠縁の藤原滋・塔子夫妻の元であった。ひょんなことからにゃんこ先生と出会い、母方の祖母レイコの存在を知ることとなる。レイコの遺品である「友人帳」を見つけたことと、にゃんこ先生との出会いにより貴志の人生は一変する。これまでは嫌な存在でしかなかった妖にも様々な感情と複雑ないきさつがあることを垣間見たことや、共通点を持つ友人たちとの関わりの中で少しずつ貴志は変わり始める。ファンタジー作品でありながら人間ドラマのように展開されていく作品。