現代を生きるあなたへ。絶対刺さる漫画ブルーピリオド
主人公は一見不良だけど実は勉強も得意、誰に対しても分け隔てのない明るい人柄で、人気のある高校2年生の矢口八虎。
何事もそつなくこなせてしまう性格だからこそ、いつもどこか達観していて、生活に手ごたえを感じることができないまま日々を過ごしています。
偶然見た美術部員の1枚の油絵をきっかけに絵を描きはじめ、美術を通して世界を見ることで、今まで気付かなった様々な風景や感情、物事との関係性が見えるようになり、さらに美術に没頭していきます。
物語は高校の美術部から、国内最難関の美大、東京芸術大学を目指すという「青春」や「熱」を感じられる、美術のスポコン漫画でありながら、様々に多様化していく価値観の中で人知れず傷ついてしまう現代社会の歪さを非常にリアルにとらえた作品です。
学生から大人まで、社会とのギャップに悩む現代人には自分と重なるシーンが多々登場することでしょう。
『月刊アフタヌーン』にて2017年から連載、その人気から2021年にはアニメ化もされており、どちらかといえば大衆受けしにくそうな、ニッチなジャンルであるにも関わらず、万人に共通する悩みや葛藤をうまく表現されているからこそ、評価を伸ばし続けており、今後にも期待できる漫画だと思います。