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吸血鬼すぐ死ぬ
「吸血鬼すぐ死ぬ」は漫画家盆ノ木至の作品。
すぐ死ぬ吸血鬼ドラルクと、ひょんなことからドラルク城を爆破した吸血鬼退治人ロナルドが新横浜で同居をするドタバタコメディーです。
この作品では昨日の敵は今日の友に、以前出てきたチョイ役のモブが再登場する確率がとても高いところに好感が持てる。
同じ街で暮らしているので、たまに巡り会ってしまうこともあるのでしょう。
その中でも特にお気に入りなのが、吸血鬼おポンチ三兄弟。
吸血鬼野球拳大好き、吸血鬼マイクロビキニ、吸血鬼下半身透明。
それぞれ拳、ミカエラ、透という名前の吸血鬼で、あざなが示す通り、
野球拳をこよなく愛する長兄、マイクロビキニをこよなく愛する次兄、そして下半身が透明になる能力を持った末弟の三人組です。
この三兄弟は作中では自分の欲望に素直に大暴走をしている姿にスポットライトが当たることが多いのですが、
作者がTwitterで『本編では書けないような重い過去がある』ことが示唆されているところが、魅力のひとつだと考えています。
本編ではなにも書かれていないものの、母親との確執、次兄だけ他の二人とは系統が全く違うミカエラという名前、
次兄が兄・弟とは顔が似ていないことをコンプレックスに思っているとの情報があり、今後の展開が楽しみでもあり恐怖でもある三人です。