騙されたと思って見てほしい。
「おそ松さん」は、漫画家赤塚不二夫先生の「おそ松くん」を原作に誕生したアニメで、2015年から放送された作品です。
その人気ぶりは凄まじく、周りでは毎日のようにその話題で持ち切りでした。しかしその絵柄は古く、私には合わないと思い、食わず嫌いをしていました。年が明けて、大学生になろうとしていたころ、新しい環境に馴染めるかどうかと悩みながら、ふとそのアニメのことが浮かび、気になって見てみることにしました。
今思えば、その日から、人生が変わったような気がしています。
まず、1話を見てみると、始まりから昭和臭漂う灰色のおそ松くんが出てきたので、もしかしてこういうアニメなのか?とそわそわしながら見ていると一転、カラーアニメに代わり出てきたのは某女性向けアニメのアイドルのようないで立ちの6人。途中から、これは何なのだと考える間もなくメタ発言や他のアニメや漫画のパロディの嵐で、こんなにやりたい放題で大丈夫なのか?と心配しながらも、楽しんでいました。(結果、1話はDVDには入りませんでした)
その後も続けて見ていくと、この六つ子は20代にして無職で、童貞を貫き、毎日親のすねを齧りながらも人生をなんだかんだ楽しんでいるという、ギャグアニメであるとわかりました。
そして知っていくうちに、自分の悩みがちっぽけに思えてきました。
特におそ松さんを知らない方にまず、見てほしいのは5話と10話です。私は大学に入ってから、この作品に興味が無いという男女に「この話を見て!」としつこく進めたところ、全員が「悔しいけど面白かった」と感想を言ってくれました。
なぜこの2話を勧めるかと言うと、万人受けする面白い話だからです。赤塚不二夫先生の作品はシュールなものが多く、大笑いでなく、クスッと笑えるようなものが多く、それも盛り込まれた「おそ松さん」のセリフの中に、「自己責任アニメ」というものがあります。つまり、「これを見て楽しめるかどうかは、自分次第」ということです。
私の中でこのアニメの評価は10ですが、ずっと笑えるものだと期待して見た人は裏切られてしまうかもしれないと思い、8にしました。
3年たとうとしている今でも、私はこのアニメが大好きで、アニメから派生した舞台を見に行ったり、声優さんをチェックするようになりました。今の自分からこのアニメを取ったら、薄い人生になってしまいそうで怖いです。
これからも私はおそ松さんを応援し、楽しんでいきたいと思います。