ホアキン・フェニックスの本気を感じた作品
先日2019年のアメリカサイコスリラー映画「Joker」を見た。
監督はトッド・フィリップス、脚本はトッド・フィリップスとスコット・シルヴァーが勤め、ホアキン・フェニックスが主人公アーサー役を演じる「Joker」。
この作品の最も凄いところは、ホアキンは主人公アーサーを演じるにあたって24キロも体重を落としたと言う信じがたい彼の役作りの本気だ。
精神疾患を持つ主人公アーサーは、一流のコメディアンになると言う夢を持っていた。
彼は突発的に笑いだしてしまう病気を持っていながら、母親ペニーに「どんな時でも笑顔で」と言う言葉をいつも胸に強く生きてきた。
大人になった後は悲惨な人生を歩み続け彼の中で転機的な出来事が起こる。
コメディアンである彼は自分の人生を「悲劇」では無く、「喜劇」と受け入れ新しい人格を手に入れ自分らしく生きていく。
筆者の好きなシーンを一つ紹介する。アーサーが突然冷蔵庫の中に入っているシーンがあるのだが、実はそれはホアキンのアドリブだったという。
だが作中内ではそれをアドリブと思わせない程の凄まじい狂気と、独特なリアルな演技につい釘付けになって見てしまう程の魅力を感じた。
どん底の人生での生き方について考えさせられる、そんな作品であった。