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たくさんの登場人物の気持ちを、これほどまで綺麗に描写できる作品があるだろうか。
田村由美さんの「ミステリと言う勿れ」を読みとてもハマってしまったので、別の作品も読んでみたいと思い、読み始めた漫画。
35巻+外伝まであり、なかなかな巻数なので少し躊躇していたが、読み始めるとどんどん先が気になり、数日であっという間に読み終えてしまった。
ストーリーは、ある女の子が目覚めると、荒れ狂う海の上だったところから始まる。
後々、その世界は壊滅した後の未来の日本だということが分かる。
本当にたくさんの登場人物が出てくるため、はじめは覚えきれないような気がしていたが、
どのキャラクターのストーリーも、全員に感情移入してしまうくらい、作者の描写が本当に素晴らしく、ラストも清々しい気持ちで終わることができた。
あまりにもたくさんの目線からのストーリーが進んでいくので、誰が読んでも、登場人物の誰かの気持ちに入り込めるのではないかとすら思う。
最初に出てくる女の子にはじめはイライラしてしまったり、辛い場面もあったり、私自身がかなり苦手である虫がたくさん出てきたりと、少し目を背けてしまうところもあったが、
こんなにも続きが読みたくなるストーリーは他にない!というぐらいおすすめの作品である。
たくさんの人に読んでもらいたい。