テセウスの船

テセウスの船

『テセウスの船』は、東元俊哉による日本の漫画作品であり、講談社発行の漫画雑誌『モーニング』にて、2017年30号から2019年30号まで連載。同名のテレビドラマも制作された。
物語は、殺人犯の息子として育った主人公・田村心が、父親の冤罪を晴らすために過去へとタイムスリップするという物語。1989年のある雪深い村で発生した連続毒殺事件の真犯人を探る過程で、心は家族の絆と正義、そして運命について深く考えさせられる。ドラマ版では、竹内涼真が主人公・心を演じ、上野樹里や鈴木亮平などの実力派俳優が出演している。心がタイムスリップした過去で、事件を未然に防ぐために奮闘する姿が描かれており、スリリングな展開と感動的な家族の物語が視聴者を引き込む。
また、この作品は「テセウスの船」というギリシャ神話に由来するパラドックスを題材にしている。これは、英雄テセウスの船の部品が全て交換された場合、それは元の船と同じものと言えるのかという問題を指す。ドラマと漫画の両方で、主人公が過去を変えることによって未来の家族が同じであるかどうかというアイデンティティの問題に直面する。
『テセウスの船』は、単なるミステリー作品を超え、人間のアイデンティティや倫理、選択の重みについて考えさせる作品として高い評価を受けている。

0kkangaroo_0302のレビュー・評価・感想

テセウスの船
9

【時空を超えたサスペンスドラマ】謎が謎を呼ぶスリリングな展開からひと時も目が離せない!

28年前の北海道、音臼村で起きた無差別大量毒殺事件の犯人の息子である佐野文吾。
彼は父が起こした事件から目を背ける様にひっそりと暮らしていた。
そんな中、佐野文吾の父はもしかすると冤罪かもしれない、佐野文吾の父を信じてみたいと言う妻、由紀の一言で、
佐野文吾は事件の真相について28年ぶりに調査し始める。
彼は事件の真相を探りに故郷である北海道、音臼村へ。そんな中急に現れた濃霧に佐野文吾は巻き込まれてしまう。
目が覚めた佐野文吾は自分が現代では無く、事件の起きた28年前の音臼村の小学校の現場にいる事に気づく。
佐野文吾は若き日の自分の父にも出会い、本当に事件は自分の父の手によって起こされたものなのか調べる事に。
そこには失われてしまったかつての幸せそうに暮らす佐野文吾自身の母親や兄弟がいた。
事件が起こる前はこんなにも幸せだったのだ。
事件の真相を見つけ出し、そして本当の黒幕を見つけだす。そう佐野文吾は心に誓うのであった。
本当の真実はなんなのか、そしていよいよ本当の黒幕が現れる!
時空と時空が絡み合い、事件の真実は思わぬ方向へと向かう。
ひとときも目が離せな手汗握るスリリングな話の展開。こんなにも続きが気になるドラマがかつてあっただろうか。