『ミステリと言う勿れ』について
田村由美さんが描いたミステリーの漫画です。
主人公で大学生の九能整くん。基本的には1人ぼっちで大人しそうなのに、すごく細かい事に気がついて、気になってしまう。好奇心が旺盛といえばそうなのだが、少しお節介ですぐに首を突っ込んでしまい事件に巻き込まれていく。
ある日、自宅で大好きなカレーを煮込んでいたら、警察に容疑者として連れて行かれてしまう。天然パーマがよく似合い、とってもおしゃべりな男性。
彼が見ている世界はとても平等だ。普通は被害者の立場になりやすいのだが、彼は加害者の立場になっても物事を考える。彼にしか見えない、気づくことのできない些細な人々の行動や言動。毎回事件に巻き込まれてしまうのが残念だが、彼自身の魅力はとても良く伝わってくる。彼は人が好きなんだということも物語の端々から伝わってくる。
個人的には、彼の様な自分の固定観念に偏ってしまわない、そんな考え方ができるようになりたいと思ってしまう。
整くんに沢山の加害者たちが救われていく様は、新しく不思議であり面白い。彼の言葉がとても響いてくる作品だと思う。2021年1月には、フジテレビの月9でドラマ化されていて、主役は菅田将暉さんである。