こんな地獄なら行ってみたい!
舞台は日本の地獄。皆さんもご存じの閻魔大王の部下として働く地獄の鬼たちの日常を描いたコメディ作品である。
「全国書店員が選んだおすすめコミック2012」で1位を受賞している実力作品。
男性誌で連載されていた漫画だが、女性も楽しめる作品である。
まず驚くのは作品の世界観だろう。地獄という非現実でありながら、地獄の運営は日本の企業のようなもので現実味を帯びているように思う。
主人公・鬼灯のもとに届く相談も実際の企業でもありそうな内容があったり、現代社会の歪みが地獄にも影響しているという話もあったり、リアリティにあふれている。
こんな地獄なら落ちてもおもしろいかもと思える。
時々、現代社会を風刺したブラックジョークのようなものもあるが、それを綺麗に笑いに変えてしまっているので作者に脱帽する。
この作品を読み進めることで地獄に関する知識だけでなく、日本の歴史やキリスト教、エジプト神話に関する知識も知ることができる。
雑学が増えていくので人生が豊かになるだろう。アニメ化もされており、アニメもとてもおもしろかった。
特に漫画では伝わりきらない声のトーンや歌の話は、アニメの方が楽しめます。ぜひアニメも見てほしいと思う。