ただのエロバンドじゃない、日常を 人間臭く歌う最強のロックバンド。
「クリープハイプ」って大学生の間で流行ってる、ただのエロいバンドだと思っていた。
ボーカルの尾崎世界観の声が特徴的で、初めて聴いた時はなんだかびっくりした。
地元の夏フェスにクリープハイプが来た時、当時小学生だった私は父親と一緒に目当てのアーティストを待っていた。
クリープハイプの出番は私の本命の直前で、何も知らない私は金髪の尾崎世界観を見てバンドマンってこんな感じなのかぁと目をキラキラさせていた。
その後すぐに演奏は始まり、あろう事か彼らは父親の目の前で「He is mine」を歌った。
気まずいにも程がある。それから一瞬クリープハイプを恨み、ただのエロバンドだ!と思っていた時期もあった。
しかしそれから数年後、私はまたクリープハイプを聴くようになった。
そうだ、彼らの音楽をちゃんと聴いてみよう。そうしてクリープハイプの曲を1つひとつ聴いていった。
「左耳」「寝癖」「鬼」など…なんだ、ただのエロバンドじゃなかった。
今になって見た尾崎世界観の綴る歌詞は、どれも人間臭くて、まさに大人になりきれない私のような奴には全部が大人びて見える。
でもきっと大学生になったら、歌詞の意味が違って聴こえるようになるんだろうな、と思ったりもする。
今はそんなクリープハイプが大好きだ。ただの流行りのエロバンドじゃない、クリープハイプは日本のロックだった。