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淡々教師の小さな出来事が、なんでこんなに笑えるのか?
女子校の国語教師・星は、面白みのない人物。
表情の乏しい顔、いつも同じスタンドカラーのシャツ、ぶっきらぼうな物言い。彼は日々小さな事件に悩まされている。
不気味な絵が学級日誌に描かれていたり、教室のベランダに犬が宙吊りになっていたり、生徒が授業中、カオスな漫画を描いていたりするのだ。
同僚の教師から「星先生、命狙われてません? 気をつけてくださいね」と心配されるようなことも。
それらに淡々と対処していく星先生。
大学で漫画研究会に属していたせいか、漫画家志望の生徒に協力を申し出たりする。決して無気力ではないのだ!
そんな彼を熱く見つめる生徒もいるが、彼女はちょっと、いやかなり変わっているのだった…。
また、職員室で席が隣の小林先生もやたらと星先生にからんでくる。
星先生のほうも、小林先生は嫌いじゃないのでたま~に飲みの誘いに乗ったりする。
大喜びの小林先生。彼は酔った星先生が好きなのだった。
酔った星先生の「最終形態」とは?
ごく普通の高校教師に起こる小さな出来事がなぜこんなにも笑えるのだろう?
この世界の面白さは読まなきゃわからないし、人に言葉で説明できない。
「読まないとわからないから、とにかく読んで!」と人に勧めるしかない作品。