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『HOME』について。
一曲目の《FatMama》からアルバムの表題にもなったラストの《HOME》までまさに捨て曲ナシの名盤。どの曲もインパクトが強いですが、アルバムとしてのバランスが素晴らしいと思います。デビュー前に横浜の桜木町にあったブギーハウスというライブハウスでブルースをギターで弾いていた経験の持ち主なので、音感も音楽センスも抜群。ご存じの通りSMAPに提供した《セロリ》で一躍有名になりました。珠玉のバラードである《One more time,One more chance》は勿論ですが、個人的には、4曲目の《ベンジャミン》が好きです。僕自身もアコースティックギターを弾くんですが、彼の弾く曲はとても独特で難しいですね。約20年経った今でも弾けない曲の方が多いですね。独学では厳しいため、何度かギター教室にも通いました。話をベンジャミンに戻すと、この曲の一番の肝は弦を右手の指で実際に叩いてミュートするのとスライド・ハンマリングオン・プリングオフなどのいわゆる、おかず部分の奏法にあります。初めてギターで弾けた時の感動は大きなものでした。あと、歌詞のセンスもまたズバ抜けています。『猫が風のないベランダから過ぎてゆく冬を見てる、僕は焦げたトーストかじって君のいる春を待つ...』