先が読めない展開が面白い
人類と巨人の闘いを描いた進撃の巨人。
この物語の面白さは人類と巨人の争いを淡々と描いているのではなく、巨人は一体どこからきて、何故人を捕食するのかなど、少しずつこの世界の真実が明らかになっていく展開が面白い。
さらに、仲間だと思っていた人物が壁を破壊した巨人の正体であったり、壁の外には海があり、その向こうにはマーレという大国があったりと、先が全く読めない展開にわくわく感が止まらない。
人類は壁の中にだけ存在しており、壁の外の人類は全て巨人に食い殺されたという歴史を教えられていた人々は、これは全て嘘であり、人類は滅んではいなかったという真実を知ることになる。
人類が必死に戦い続けていた巨人は人間であり、マーレの生物兵器として利用されていたのだ。
ここからこの物語は人類と巨人の争いから、人と人との争い、戦争へと話は展開していくのである。
さらに面白いのが、主人公の心境の変化も見逃せない。
巨人を全て滅ぼしてしまえば自由を手にすることができると信じていた主人公。
しかし、本当の闘いはマーレという大国だけではなく、世界を相手にしなければならないという真実を知ることになる。
そんな主人公はやがて絶望感に陥り、いつしか感情も薄れていってしまうのだ。
人類の希望であった主人公がいつしか、人類にとって脅威の存在として描かれ始めていくのである。
さらにこの物語の面白いところは、宗教、政府、王家、人種、歴史など、現代の我々にも通じる問題点などを考えさせられる内容も含まれているのだ。
是非この作品を手にしてもらいたい。