近未来のリアルがここにある、SF人間ドラマ!
今まで数多くのアニメ、特撮を鑑賞してきた著者。そんな著者がイチオシするSFアニメーション、それが「プラネテス」です。
プラネテスは、2003年に放映された宇宙を舞台にした作品です。みなさんは、”宇宙が舞台”と聞くと、何を思い浮かべるでしょうか?ロボットたちを乗りこなす宇宙戦争もの?さまざまな惑星を探索する冒険活劇?
プラネテスは、そのどちらでもありません!ゴミ拾いなんです。宇宙のゴミ拾い。これだけ聞くと、ドラマもクソも無いように見えてしまいますが。実は、宇宙空間において、小さなゴミクズ一つをとっても、超高速で動いており、物語の舞台となる未来では、たびたび旅客機などにそのゴミクズが衝突する事故が社会問題になっているのです。そして、それを回収する仕事に就いているのがこの物語の主人公であるハチマキという男なわけです。
「でも、ゴミ拾いするだけでしょ?」と思われるかもしれませんが、その、ゴミと言えど、さまざまなエピソードが秘められていますし、ゴミ拾いだけでなく、ハチマキやその同僚の生活そのものを描写する部分がメインに描かれます。
例えば、資源や宇宙特有の病気などの宇宙に進出したが故に起こる問題や、宇宙生活におけるいざこざなどが、時にコミカルに、時にシリアスに描かれます。
そのどれもが非常に考えさせられる内容となっており、キャラクターたちがしっかりと、舞台である時代、世界に生きていることが伝わることが、この作品最大の魅力だと言えます。