JAPANESE HIP HOPの裾野を広げたCreepy Nutsの功績
1DJ-1MCスタイルのヒップホップユニットCreepy Nuts。
彼らの活動が今、HIP HOPシーンに新たな風をもたらしている。
2017年にメジャーデビューしたCreepy Nuts。
そのデビュー前からフリースタイルの腕を競うMCバトル全国大会「ULTIMATE MC BATTLE」にて前人未到の3連覇を成し遂げたラッパーのR-指定。
そして2019年、ロンドンで開催されたDJ世界大会「DMC WORLD DJ CHAMPIONSHIPS 2019」に日本代表として出場し、世界一の称号を獲得したDJ松永。
彼らの活躍がJapanese HIP HOPシーンを新たなステージへ押し上げたと言っても過言ではい。
しかし彼らがHIP HOPシーンにもたらした影響はそれだけではない。
多くの人が抱くHIP HOPのイメージは「アウトロー」「不良」「パリピ」とかなり偏ったものではないか?
「柄の悪い人たちとお付き合いしちゃいけません」というお母さんも少なくないと思う。
そんな偏ったイメージが溢れるHIP HOPシーンだが、Creepy Nutsの台頭によって少しずつ風向きが変わってきたように思う。
それは何故か?
まずは「AMラジオのパーソナリティ」。
前人未到のMCバトル3連覇を果たしたR-指定と世界一の称号を獲得したDJ松永。
さぞイケイケな2人組かと思いきや、その人柄はとても温和。
それ故に近年、老若男女、幅広い世代に愛されている「AMラジオ」のパーソナリティとしても活躍している。
(ニッポン放送「Creepy Nutsのオールナイトニッポン0」、TBSラジオ「ACTION」など)
トーク力、話題性、そして人間性が重要視されるAMラジオのパーソナリティ。
「アウトロー」「不良」「パリピ」というイメージだけではその座を得ることは難しい。
ここでの起用が偏ったHIP HOPイメージだけではない彼らの人柄を証明している。
そして東京オリンピック閉会式での起用。
演出、キャスティングなどさまざまな物議を醸したオリンピック開・閉会式。
色々な意味で世界中から注目を集めたこの閉会式にDJ松永が出演し、ソロパフォーマンスを披露した。
これもDJ松永の人間性を表していると言えるのではないか?
このパフォーマンスによって、これまで閉鎖的だったHIP HOPカルチャーが幅広い世代に受け入れられるキッカケとなるだろう。
カッコいい。でも何故か近寄り難いHIP HOPのイメージをアップデートしてファンの裾野を広げるCreepy Nuts。
彼らの功績は「世界一」という称号だけでなく、新たなJAPANESE HIP HOPカルチャーを築き始めるキッカケを産んだことなのかもしれない。