流川の優しさに触れる作品
「われこそは流川ファンだ!」という方に是非見ていただきたい劇場版作品です。
とにかく顔がよく、作中にも読者にもファンが多数いる流川ですが、そんな流川の過去が少し掘り下げられるストーリーです。流川の中学の後輩・水沢イチローが主人公となる本作は、流川に憧れてバスケットをがんばっていた水沢が右膝を痛めてしまい、手術をしても後遺症が残ってしまうため、バスケットをプレイする道を諦めなければならないという、絶望感あふれるスタートです。
「もう一度流川先輩とバスケットがしたい!」というイチローの夢を叶えるべく、冷たいように見えるけれど後輩相手でも絶対に手加減をしない流川と、粗暴ながらもイチローを元気づける桜木花道の心が熱い40分間です。もうただただ登場人物全員から「俺たちはバスケが大好きなんだ!!」という叫びが聞こえてきそうなほどの熱量のある作品です。
イチローはゲストキャラクターなため、このあとのストーリーには関わってきませんが、もしも花道達が2年生になった等の設定で続編が描かれた際には、湘北のマネージャーになってくれていたら嬉しいなと思うくらい良いキャラクターでした。
クールな流川が心の奥底に秘める熱い気持ちも手に取るように感じられる素晴らしい劇場版です。