きみの瞳が問いかけている

きみの瞳が問いかけている

『きみの瞳が問いかけている』とは、2020年に公開された日本の恋愛映画である。監督は三木孝浩で、2011年の韓国映画『ただ君だけ』のリメイク版として制作された。日雇いの仕事で食いつないでいた元ボクサーの篠崎塁は、ひょんなことから目が見えない柏木明香里と出会う。次第に惹かれ合い交際を開始する2人だったが、塁と明香里の過去にはある残酷な真実が秘められていた。この作品は、過酷な運命の中でも互いを想い合う気持ちを貫き通し、やがて奇跡を起こす男女の姿を描いた物語となっている。

ujima1977g1のレビュー・評価・感想

きみの瞳が問いかけている
9

お互いを思う切なさ

主人公二人の純粋さや相手を思う気持ちにとても感動する作品。目が見えない明香里とある過ちを起こしてしまったことでキックボクサーを辞めざるを得なかった塁。最初の出会いは駐車場の管理室。お互いを知らないままであった二人はある出来事を通し急接近する。明香里の天然さにクスッとする場面があったり、塁のふとした優しさだったり最初の方はほっこりする物語。だけど物語の中盤から徐々に悲しい共通点が見つかり物語は変化していく。塁が知ってしまった事実は二人の関係性を脅かすものであった。彼女が知らない事実を自分だけが知っている、そのどうしようもない感情から彼女に償いたいという思いが募っていく塁。そして危ない賭けに出てしまう。彼女を傷つけると思い離れる塁と彼の優しさにどんどん惹かれ一緒にいたいと思う明香里。その二人の視点で見るととてつもなく切なくなる。お互いがお互いを思っているのにどうして一緒に入れないのだろう。一旦は別々の道に歩き出した二人が、最後の20分でまた交差する。その最後のシーンは号泣間違いなしです。塁が力強く握りしめた拳の意味を知った時きっとあなたも涙する…。BTSの主題歌が良いタイミングで流れそれもきっとあなたの涙を誘うことでしょう。