日陰者達の応援者 Creepy Nuts
2017年頃、深夜ラジオ周辺から話題になり、その類い稀なるラップセンスとDJスキル、特徴のあるトークからラジオ・テレビ・ライブに引っ張りだこの人気ヒップホップグループCreepy Nuts(クリーピーナッツ)。
そのメンバーは2人で大阪出身で長くウェーブのかかった髪・全身真っ黒なファッション・肌身離さないタバコが特長のラッパー「R-指定」、新潟出身で清潔感のある服装・ヒップホップには珍しい真面目感・全てに妥協しない男「DJ松永」。2人とも、有名人特有の「クラスの人気者」という事は無く、クラスの端で静かに過ごすような性格で学校でも中々周りに馴染めなかったそうでR-指定は大学を中退、DJ松永は中卒という一般的には「社会不適切者」として言われる2人。
だけれども、自分を唯一表現し、存在意義を見付けられたのが「ヒップホップ」だった。R-指定はラップ・DJ松永はDJを磨き上げた。ライブ会場で会った2人は、お互いに意気投合。「ヒップホップ」と「ラジオリスナー」・RHYMESTARへの尊敬という事で2人は共通点もあり、ヒップホップユニット「Creepy Nuts」を結成。
自分達がラジオで好きだったオードリー若林さんと南海キャンディーズ山里さんのユニット「たりないふたり」をテーマにしたミニアルバムを世に出し、それがオードリー若林さんの目に止まった。そこから、オードリー若林さんが放送していたラジオオールナイトニッポンのスタッフから次世代勢を見いだされ、オールナイトニッポン0(ZERO)の火曜日を担当。DJ松永の独特なトークスタイルとR-指定の上手な話の組み立て方が評価された他、楽曲もヒップホップとしては珍しく、陰キャ側の視点・日陰者としての戦い方など弱き者達への応援歌を多く歌い、多数の若者からの共感を集めた。そこから、オードリーのオールナイトニッポンのために、「よふかしのうた」、菅田将暉とのコラボ曲「サントラ」、自分達の人気を確約させた「かつて天才だった俺たちへ」などヒット作を量産。
弱き者だった自分達の気持ちを、同じ気持ちを持つ色んな人達の代弁者として今日も彼らはラジオとステージに立つ。