「聖杯」を求めて覇を競い合うサーヴァントと魔術師たちの壮絶なバトルに圧倒!
このアニメは、知る人ぞ知るクリエイター集団・タイプムーン原作のビジュアルノベルゲーム『Fate/stay night』の派生作品である。小説版も刊行されており、原作をニトロプラスのシナリオライター・虚淵玄が手掛けている。それが大ヒットを博し、バトルシーンに定評があり、かつ圧倒的なクオリティの高さで知られるアニメ制作会社・ufotableが満を持してアニメ化に踏み切った。
肝心の内容はというと、これも“圧倒”の一言に尽きる。まるで実写と錯覚してしまかのような美麗な背景。音楽プロデューサー・梶浦由記が奏でる、西洋と東洋のエッセンスを融合させた独特でありながらも世界観にマッチした劇伴。そして観る者を魅了する、躍動感とド迫力に溢れたハイクオリティの戦闘シーン。これら豪華な要素と舞台に恵まれた『Fate/Zero』がその本領を発揮する。
根幹であるストーリーは実に単純明快だ。7人の魔術師が7騎のサーヴァント呼ばれる使い魔を使役し、あらゆる願望を叶える「聖杯」の所有権を手にするために、他の陣営を駆逐し殲滅する壮絶なバトルロイヤルである。
あまりにも苛烈な激闘が繰り広げられるため、この争いは「聖杯戦争」と呼ばれる。聖杯を手にする資格がある者は、たったの一人。望みを叶える事ができるのもただ一人。故に、彼らは自身が最強であることを証明すべく、他の聖杯戦争参加者を徹底的に排除するのだ。
特に、超絶的な技術と演出とを駆使して描かれるバトルシーンは圧巻! サーヴァントの人智を超えた戦いや、魔術師たちが策謀をめぐらせながら展開するバトルを一度でも観てしまえば、この作品のファンになってしまう人がいてもおかしくはないだろう。