MAJOR / メジャー

『MAJOR』(メジャー)とは、1994年から2010年まで『週刊少年サンデー』にて連載されていた満田拓也による日本の野球漫画作品である。2004年から2010年にかけてアニメが放送されている。
主人公の茂野吾郎はプロ野球選手の父の元で育った影響で幼少期より野球一筋。父親と同じプロ野球選手を目指すために野球を始めるが、ライバルとの数々の死闘、怪我や人間関係を含めた様々な困難を、仲間達と持ち前の才能と情熱で乗り越えていく波瀾万丈のサクセスストーリーである。
物語の流れとしては「幼稚園編」、「リトルリーグ編」、「三船東中学校編」、「海堂学園高校編」、「聖秀学園編」、「マイナーリーグ編」、「W杯編」、「メジャーリーグ編」、「日本プロ野球編」といったシリーズに分かれており、五郎の幼少期から青年期までを描く長編作品である。
本作品の見どころは、五郎が数々の逆境をどう乗り越えるかという点である。小学生時代に右肩を負傷し投手生命を一時は絶たれるかと思われた矢先に「左投げ」を練習し技術を習得、また聖秀学園編では野球部が無い環境から部員を集め野球部を作り上げる等、持ち前の「根性」で困難を乗り越えている。
そういった五郎のキャラクターが人気を集め、プロ野球選手の中にも本作品のファンは多い。

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MAJOR / メジャー
10

自分自身と支えの大切さを忘れなければ…

メジャーリーグを夢見る吾郎は野球があれば何も要らないくらい大好きである。神奈川に居所を置く吾郎は少年野球チームに所属する勝ちにこだわる少年である。ただ勝ちにこだわるふつうの思考だけではなく、強い相手と正々堂々と力をぶつけ合い、「強い」「負けない」「仲間」が心に繰り返し響く。
少々勝手な吾郎は、まずは自分の力試しをする。大したことないと感じる相手に対して力勝負を繰り広げ、しょっぱなで挫かれる。何がいけないのかを分析し、今自分に足りないものを探し見つけ出す。そこで吾郎は、野球の楽しさをあらためて感じ、支えてもらった仲間や家族、ライバルの存在を思い出す。
吾郎の仲間たちは、決して野球が上手ではない。でも吾郎に楽しさを教わり、グングン成長し一緒に戦う楽しみを、また仲間の大切さを知ることになる。ほぼすべてにおいて吾郎がリードするが仲間の信頼が半端なく大きい。自分でも努力し仲間の成長も気に掛ける吾郎はエースでクリンナップを任されている。ここで結果を出せなければと集中する吾郎のバットに火が付く。そしてクライマックスは、やはり小学生離れした快速球が右腕からキャッチャーのミットに吸い込まれる。