新世紀エヴァンゲリオン / Neon Genesis EVANGELION

新世紀エヴァンゲリオン / Neon Genesis EVANGELION

『新世紀エヴァンゲリオン』(略称:エヴァ)とは、GAINAXによる日本のテレビアニメ作品である。
ある日、主人公の「碇シンジ」がその父親に招集されるところからスタートする。そしてロボットに乗って「使徒と戦え。でなければ、帰れ。」という使命を、父親である「碇ゲンドウ」から伝えられる。
使徒とは強大かつ絶大な力を持つ未確認生命体であり、人類の敵である。
その対抗策として、人類が造りだした汎用ヒト型決戦兵器を「エヴァンゲリオン」と呼ぶ。
シンジは神経接続を介してエヴァを操縦し、使徒と戦う。
彼にとっては、父親に認められることが全てではあるが、ゲンドウが総司令官として戦う真意は、人類を守るところでも、父親としての気丈でもないとされている。
「もうすぐ会えるな、***。」
この真意を覗いたとき、シンジは狂気とエゴに踊らされていたことに気づく。
エヴァとは、1990年代の第三次アニメブームのきっかけとされる作品で、その影響力は社会現象レベルであった。
制作委員会方式を独自に採用した最初のアニメでもある。ここでの成功を得て、後続の深夜アニメが多く世に出され、21世紀以降における「アニメ文化」の基礎を築いた。
なお、テレビアニメ版、漫画版、旧劇場版、新劇場版の四作品シリーズには、多少の内容的相違が見られる。
そして、この物語全般には監督である庵野秀明の人生観が大きく寄与している。極めて斬新な内容を多く秘めている。

moromi0のレビュー・評価・感想

レビューを書く
新世紀エヴァンゲリオン / Neon Genesis EVANGELION
10

世代関係なく魅了されるエヴァンゲリオンシリーズ

1995年からアニメとして始まり、TVシリーズ版、新劇場版と20年以上愛されてきたエヴァンゲリオン。
しかしながら、私自身一昨年までエヴァンゲリオンを人生で一度も見たことがなかった。昔のアニメだしとか、内容難しそうだしとか、理由をつけてはエヴァンゲリオンを見ていなかったが、もし同じ考えの人がいたら見たほうがいい。考え方が180度変化して、見える世界が変わってくる。
そこまで考え方を変えてくれたのは何か、それはつまり主人公碇シンジの心情が自分に似ている場面が多々出てくるため、他のアニメよりも共感しながら見れるところだ。
新世紀エヴァンゲリオンとは選ばれたパイロットたちが巨大な汎用人型決戦兵器に乗り、敵である使徒を倒す非現実的なことが起こるアニメだから、共感なんてするわけないと思っていた。しかし、このアニメは1回目見た時と2回目、3回目と回数を重ねて見た時では、感じる感想が全く違う。
私自身1回目見た時は、碇シンジのひ弱さにがっかりしたり、内容も難しかったため深追いすることはなく見終わった。しかし、2回目以降インターネットで考察を見ながら見返してみると、碇シンジに同情をする場面が多く、1回目で感じた感情を自分に当てはめると、自分も碇シンジのような心情状態になってくる。
エヴァシリーズの中で、エヴァ3号機パイロットに選ばれた鈴原トウジの死亡シーンが個人的には印象にずっと残る。使徒に侵食された3号機の暴走を止めないといけないが、シンジは同じ年齢のパイロットが乗っているため、拒否するがシンジの父碇ゲンドウがエヴァ初号機をダミープラグに変え、強制的に攻撃を行う場面は見るにためないほどのトラウマでしかない。さらには、3号機から出てきたのが友人の鈴原トウジであったため、友人を攻撃してしまった碇シンジの心は壊れていく。
最後に、先ほどのシーンは、エヴァンゲリオンシリーズの中で一つのシーンに過ぎないが、ここだけでも碇シンジは決められた運命に逆らえず、同情せざるを得ない人生に興味が出てくるだろう。
鬱シーンが多く、鬱アニメと呼ばれることもあるが、それ以上にどのように碇シンジの考え方が変わり、碇シンジがエヴァンゲリオンと向き合っていくか知りたくなった人は、漫画やアニメをサブスクで見るのを強くおすすめする。